悠久のシャングリラ
「あら、どうしたの?」
桔梗が私を振り向く。
その綺麗な瞳に、
疑いの色は滲んでいなかった。
「………いえ、なんでもありません」
そのことに嬉しい気持ちが湧き上がる。
温かくなる心を感じながら、
頬が緩むのを抑えられなかった。
それと同時に。
(私も今よりもっと強くなって、
みなさんのお役に立ちたいです……!)
桔梗と一緒に頼み込んだ時よりも、
もっと……もっと強い気持ちで。
みんなを守れるくらいの力が欲しくて。
いつの間にか握りしめていた拳に、
ぎゅっと力を込めていた。
その願いを叶えるためには、
やはり拳銃の扱いに慣れることだろう。