悠久のシャングリラ
そう思い至った私は、
どこか使えそうな場所を考える。
(あ、そうでした!
たしか、一階に空き部屋が……)
そして見つけたのは、
一階にある角張った奥の狭い部屋。
あそこならきっと、
誰の邪魔にもならないはずだ。
早速みんなが寝静まった後にやろうと、
私はそっと決意を固めたのだったーー。
そして、数時間後。
「それじゃ、おやすみ。
百合。 貴方も早く寝なさいね」
「はい。 おやすみなさい」
桔梗を最後に、
それぞれがそれぞれの部屋へと入っていく。
私はそれを見届けてから、
勢いよく立ち上がった。
気持ちは万全、絶好調。
(よし! 頑張りましょう!)
いざ、と意気込んでドアを開ける。
そうして、
私の特訓の日々は幕を開けたのだったーー。