悠久のシャングリラ
リビングのソファーに腰掛けて、しばらく。
ため息混じりに、鈴蘭が言う。
「……なぁ、このまま目覚めねぇとか……
そんなことねぇよな……?」
「……不吉だよ、鈴蘭」
鈴蘭の言葉に、鳳仙が否定するが、
どうなるのかは誰にもわからない。
そして、
どうやったら睡蓮が目覚めるのか。
そのことについても、
誰もわからず、みんなが口を閉ざしていた。
そのときーー。
「失礼するよ」
突如聞こえた声に、
私を含めたみんなが振り返った。
開いた扉が、ゆっくり閉められる。
そこにいたのは……。