悠久のシャングリラ

♡藤 side♡

俺たちは娘さんたちと同じように、
近くに倒れていてな。

目覚めた時、
お互いが視界に入る距離にいたんだ。

どうしてここにいるのか。

どうやってこの場所に来たのか。

全くわからない状態だったんだが、
とりあえずとどまってもいられなくなってな。

ん? どうしてかって?

それも、桔梗の方と同じだ。

あの変な化け物に襲われそうになったからさ。

俺たちは、もう無我夢中で走った。

そうしてたどり着いた先は、
おそらく玄関ホールの開けた場所だった。

そして、その大きい階段の一番上に、
小さな子どもが二人いたんだ。

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