悠久のシャングリラ


『……なんだか、すごく詳しいね……』

『いや、自分が読みたい本って
なかなかないでしょ? だからこの際、
色々詰め込んでみたいと思ってさ!』

『ああ、なるほど!
参考にするね! ありがとう!』

『参考……? 聞こうと思ってたんだけど、
どうしてこんなこと知りたいの?』

『え! そ、それは……。
ちょっとした興味だよ、興味! あははっ』


圭介は昔から体が弱くて、
ずっと病院生活を送っていた。

圭介と出会ったのは、
その病院に私がおばあちゃんのお見舞いに
行ったときだった。

それからよく話すようになって。

今ではすっかり元気になった圭介と、
こうして遊ぶことが頻繁になっていた。

私にとっては、
かけがえのない大切な友達の一人。

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