悠久のシャングリラ
現在と過去の絆の意味
「やっぱりあたしたちは、
全員知り合いーー友達だったのね」
桔梗の声で、はっと我に返る。
睡蓮が起きたあと、
私はそのまま寝入ってしまった。
そこで覗いた欠片が見せた夢ーー過去。
その内容を、今まさに、
リビングで語らっている最中だった。
「ビックリしたぜ。
まさかとは思ってたけどよ……」
「うん。 でもこれでまた前進でしょ」
「そうそう。
睡蓮ーー隼人も起きたことだしさ」
鳳仙がチラリと
ソファーに腰掛ける睡蓮を見た。
「ややこしくなるし、
この館にいる間は睡蓮でいい」
「うわぁー、睡蓮のあの弱々しい
言葉遣いがなくなってる……」
桜が苦笑気味に笑い、
睡蓮の頭を軽く叩いた。