悠久のシャングリラ
「? 何笑ってるのよ、百合」
「昔の頃を思い出したんです。
こうして、みんなでお昼寝したなって……」
「たしかに……あったような……。
昔過ぎて忘れていたわ」
「そうですか?
私は昨日のように思い出せますよ」
「昨日のようって言うのは、
言い過ぎじゃない?」
「ふふっ、そうなことないですよ。
みなさんとの思い出は、どれも大切なので」
「百合……。 ありがとう」
大人びた、
見とれるほど綺麗で優しい笑み。
私も微笑を返しながら、
眠りが訪れるのを待つ。