悠久のシャングリラ


そして同じくらい、
楽しそうに話す少女に惹かれていった。

いつ見ても瞳は力強く、キラキラと輝いていて、とうに自分が失った生命力に満ち溢れていたから。

自分にないものをすべて持つ少女に
惹かれない道理はなかったのだ。

そして彼女と、一つの約束を交わした。


『一緒に満開の桜を見ようね!』



ーーまた【桜】に憧れる。

どうしても手を伸ばしてみたくなった
【桜】に焦がれながら、


『…うん!』


僕は自分の病気と戦うことにしたのだった。

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