悠久のシャングリラ


「あとは、
頭の中で武器を想像するだけだぞ」


目を瞑り、想像を膨らます。

武器……武器……。

桜のような戦斧は無理だから、
できるだけ小さくて……。

戦いやすくて、使いやすくて、
みんなを守れるのがいいかな。


(!)


突如、まぶたの裏で何かが輝く。

次の瞬間には、
手のひらにずっしりとした重みがあった。

手首を動かすと、
カチャリと金属の音が響く。


「……拳銃……」


はっきりと手の中に現れたもの。



それは、戦いやすくてーー。



小さいから、使いやすくてーー。



でもみんなを守れそうな、拳銃だった。

< 18 / 306 >

この作品をシェア

pagetop