悠久のシャングリラ
刻が止まったあの日
❮ 前編 〜other side〜 ❯
『ねぇ! 今日が川に行く日でしょ!
早く行かないと遊ぶ時間なくなるよ!』
『そうだぜ! 昨日ちゃんと【行く】って
結果になったの忘れてねぇぞ!』
『わかってるわよ。
だから色々と持ってきたんじゃない』
『なに、それ』
『? 何って、川に遊びに行くために
必要な……色々よ』
『なんで濁したの?』
ニヤニヤ聞く隼人に、
瑠璃は顔を赤くさせる。
『ど、どうでもいいでしょ!?
あたしと咲夢梨にしか
関係のないことなんだから!』
『早くー! もう暑くて死にそう!』
『わ、わかったから、引っ張らないで!』
先を走っていく咲夢梨と瑠璃。
その後を続く五人の男の子たち。
今日はこれから、
暑い夏を乗り越えるため、川へ行くーー。