悠久のシャングリラ


「………」


思えば、たくさんのことを経験してきた。

初めはお互いが知らない同士だと思って、
どこかよそよそしい雰囲気が漂っていた。

けれど、化け物を退治したり、
欠片をみんなで集めていくうちに……。


私たちの【絆】は、
たしかに深まって言った気がする。


そして、お互いが記憶をなくす前からの友達だったと知った後は、より強固となった。

指輪を使いこなすために、
みんなで特訓もたくさんやった。

強くなりたいと願って、
こっそり始めた訓練も楽しかった。

みんなでワイワイと騒ぎ、
だんだんと記憶が戻っていくのが……。


「うっ……く、うう……」


とても、とても嬉しかったのに。





どうして運命は、
こうも残酷なのだろうかーー。





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