悠久のシャングリラ
「お。 どう? 体、起こせそうか?」
「……え、ええ。 ありがとう」
どこかぼんやりした頭を振るい、
その時ふと気がついた。
どういうわけか、みんなが口を閉ざし、
真っ青な顔で立ち尽くしていたからだ。
「な、なに、この空気?
どうしたっていうの……?」
どうしてこうなったのか、
同じように元気がないように見える
鈴蘭に小声で問いかけた。
「……」
なのにどうしてか、
驚いた顔をして顔を背けられた。
「? す、鈴蘭……?」
不思議に思って、
鈴蘭に手を伸ばそうとした時ーー。