悠久のシャングリラ


その斜め後ろの一角の床が、
微かな振動を起こしせり上がってきた。

その装置の中には、
一人の少女が入っていた。

水草がガラスケースを包み、
支えるようにして蔦が絡まっている。

その光景に、
その場にいる誰もが息を飲んだ。



それほどまでに、
【美しい】と感じたのだーー。



「マジかよ……」


「こ、これは……」


「!」


「……っ」


「……神秘的、だな……」


みんながみんな、
それぞれの反応を返す。

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