悠久のシャングリラ
「……みんなに、会いたい……」
願いはいつの間にか、
その一択になっていたーー。
望んで、望んで、望んで、……求めて。
……もう全てがなくなりかけた時。
突然、私は久しぶりに【人の形】をした
【何か】と出会った。
人の形をした何か、とお茶を濁したのは、
目の前に立った人が【人】とは思えなかったから。
けどだからといって、
本に出てくるバケモノのような姿ではない。
言うなれば、人の直感というやつだ。
その直感に突き動かされるまま、
口を開いた。
「……貴方は、誰?」