悠久のシャングリラ


こちらを不安げに見上げる二人は、
まるで年相応の子供に見えた。


実際には、
磐座が力を使い、神籬を生み出し……。


その力が弱まって、子供サイズの
ミニ磐座とミニ神籬になっただけなのに。


(我儘を言って、ごめんなさい……)


ミニ磐座が、青い髪の子。

ミニ神籬が、赤い髪の子。




【私の支えとなる】ーー
……そう約束してくれた、小さな神様たち。




そして私は、ゴボゴボと空気を出しながら、なんとか言葉を紡いだ。


『ーーーー』


その声は音にならずとも、
二人には何を言っていたか伝わったようだ。


「主ちゃんの望むがままに」

「我が主の望むがままに」


片膝を床につき、恭しく頭を垂れる。


私はその姿に微苦笑を浮かべながら、
安らかな眠りへと身を任せたのだったーー。

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