悠久のシャングリラ


『ーー大好きだったよ、隼人』


「……っ! ボクも……、
ボクも大好きだよ! 咲夢梨ーー!」


虹色に輝くステンドグラスの扉の中へと、
その小さな体は吸い込まれていった。


もう二度と会うことはないだろう彼らに、
もう一度だけ思いを馳せ……。




声なき声が届くようにと、
穏やかな風に目を閉じたーー。



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