悠久のシャングリラ
幸せな誰かの記憶
この館には、
朝昼夜の時間がない。
時を刻むものが一切ないので、
今が何時なのかもわからない。
それでも人は眠気に襲われ、
自然と眠ってしまうもの。
今回も例外ではなく、
眠くなってきたので、部屋で休もう。
ということになった。
「ここが、私の部屋ですね……」
自分の今の名前が、
プレートに白い字で書かれていた。
「それじゃ、おやすみ」
「百合ちゃん。 いい夢見ろよ」
「………また、……起きた時に………」
「おやすみ」
「娘さん。 何かあったら、
すぐを俺たちを呼んでくれ。 おやすみ」
「はい。 おやすみなさい」
みんなと一旦別れ、
自分の部屋の中へと入った。