悠久のシャングリラ
「あたしたち女は、武器を使うのに
慣れていないでしょう?」
「だから……」と前置きして、
隣にいた私の手を握る。
「あたしたちに、
武器の使い方を教えてほしいの!」
「!」
私を含め、誰もが目を丸くしていた。
それもそうだろう。
何度も襲われ、一番怖い思いをした桔梗が、
【戦う】覚悟を決めたのだから。
(でも、どうして急に……)
「どうして急に、
そんなこと言い出すの?」
私の心の代弁をしてくれたのは、鳳仙だ。
「この子に助けてもらった時、思ったの。
逃げてばかりいたくない、って」
桔梗は俯きがちに、
たどたどしく言葉を紡ぐ。