悠久のシャングリラ
**
「そんじゃ、早速始めんぞ!
まずは二人とも、武器出してみて」
「はい!」
「ええ」
言われて意識を集中させる。
すると、手のひらに
重たい金属の拳銃で出てきた。
手に馴染んでくると、
不思議にも軽くなっていく気がした。
「二人の武器は、どっちかっていうと、
後方支援だよなぁー。 つーと……」
「……ボク……?」
睡蓮のは、
チャクラムと呼ばれるものだろうか。
円形をした武器で、
内側に指を引っ掛け、
遠心力で投げるという風変わりなものだ。
外側の全てが刃で形成されており、
触れ方を謝れば、使用者本人も傷つける。
扱いが難しそうだな、と思った。
「なんだか少し意外ね」
「……なにが……?」
「貴方の性格からして、
もっと小さなものだと思っていたわ」