悠久のシャングリラ

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「そんじゃ、早速始めんぞ!
まずは二人とも、武器出してみて」

「はい!」

「ええ」


言われて意識を集中させる。

すると、手のひらに
重たい金属の拳銃で出てきた。

手に馴染んでくると、
不思議にも軽くなっていく気がした。


「二人の武器は、どっちかっていうと、
後方支援だよなぁー。 つーと……」

「……ボク……?」


睡蓮のは、
チャクラムと呼ばれるものだろうか。

円形をした武器で、
内側に指を引っ掛け、
遠心力で投げるという風変わりなものだ。

外側の全てが刃で形成されており、
触れ方を謝れば、使用者本人も傷つける。

扱いが難しそうだな、と思った。


「なんだか少し意外ね」

「……なにが……?」

「貴方の性格からして、
もっと小さなものだと思っていたわ」

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