悠久のシャングリラ
「また見事だな……」
「けど今回の扉は、完成系じゃなくて、
今どの程度出来てるか、だね」
「確かに。
ところどころ崩れて見えないわね」
桔梗が淡々と告げる。
「桔梗、驚かないんですか?」
「驚く? 話には聞いていたから、
まあ、想像どうりって感じね」
(なんというか……クールです!)
はしゃいでしまった自分は、
きっと桔梗と比べたら子どもだろう。
素直に桔梗に対して、憧れを抱く。
(私も、もっと冷静に……ですね)
「あとは眠るだけ、だなぁ。
あー、今度はどんな過去見れんだろ!」
そういうが早いか、
さっさと二階へ上がっていく鈴蘭。
「え! もう寝るの?」
「もう寝る時間になってるって!
はい、寝よ寝よ。 おやっすみ〜」