悠久のシャングリラ
甘い蜜の香りに誘われて
「はぁっ!」
「ふっ」
「やぁっ!」
化け物が揺らめき、消える。
けれどその後に、
例の欠片は落ちていなかった。
「むむ。 だんだん難しくなってきたな」
「ああ。 ったく、これで何体目だ?」
「……まだ、三体目……」
さっきからこの調子で、
出会う化け物を倒していっているが、
未だに欠片は見つからない。
「なぁ、もしかしたら、
向こうが見つけたんじゃねぇの?」
「それなら、呼びに来てくれるだろう。
二階にいることは知っているからな」
私たちはついさっき、
チームを組んで一階と二階にわかれたのだ。