【完】好きだという言葉の果てに
「今日は、なんか…いつもと違いますね」
「そう?んー?どの辺が?」
「もしかして、グロスの色、変えました?」
「っ!よ、よく分かったねぇ?そうなの。今日は特別な日だし…気分転換も兼ねて、ね」
「あやめさんの事なら、ほぼほぼ分かりますよ。だって、あやめさん凄い分かり易いですもん」
「む。それって、褒めてる?」
「はい。要するに素直って事ですよね」
「…佳人くんの方こそ、めっちゃくちゃ素直だよ?」
「え?」
「だって、ほら…。私が横にいるだけで、こんなに真っ赤なんだもん」
ぷぅと膨れながら、そう言う彼女に、思わず笑みが零れてしまう。
「それは、あやめさんが可愛すぎるからですって」
「えー?私のせいなのー?!いっつも人のせいにするんだからー!照れ屋な佳人くんも悪いんだからね!」