【完】好きだという言葉の果てに
彼女が笑ってくれる事が、俺の全て。
ずっと、ずっと願い続けた。
俺なら、絶対に泣かせないし、悲しい想いもさせない。
この腕の中に彼女がいてくれる限り、俺は彼女を守り抜くって決めたから。
「ねぇ、佳人くん?」
「はい?」
「…カウントダウン、一緒にしよ?」
「一緒に、ですか?」
____……そうしたら、ずっと、一緒にいられるでしょう?
赤くなる彼女の一言に、胸が疼いてしまう。
本当なら、このまま彼女を腕の中で掻き抱いてしまいそうだったけれど…。
「そう、ですね。一緒に…いたいです」
俺は、微笑んで…その気持ちを戒めた。
魅惑的な彼女に、俺の心は常にヤラれっぱなしで。
今は、手を差し出せば触れ合える距離にいられるのに、自分でも良く我慢出来るな、なんて思う。