【完】好きだという言葉の果てに


こんな風に思っている自分が酷く醜く惨めだと思う。



こんな私が、佳人くんみたいな素敵な人と一緒にいてはいけないと…そう、思うのに。

何時だって彼は、笑って私の手を引いてくれるから。

また一つ、私は自分の気持ちに蓋をして、彼の優しさに甘えてしまう。



「佳人くん、あのね?」


「何も言わないでいいです。ただ、先輩が泣かないでいてくれれば。一人で苦しまないでくれれば、それで…。俺は、俺は大丈夫、ですから…ね?」



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