君(仮)
そういえば、リーナはテレパシーも使えるんだった。

「それなら、俺たちと一緒に行かないか?」

「いいわ。幼なじみなら安心できるけど違うことを言ったら、この弓で頭か心臓を射抜くわ。」

「そうか、それで、あんた名前は?」

「ティアよ。」

「ティアちゃんだね!よろしく!」

カルロス。いきなりちゃん付けっていいのか?

俺は、それを目で伝えようとしたけどやめた。

カルロスにしては当たり前だと思ったから。

それから、しばらく3人で喋って、気づいたらもう夕日が3人を暖かく照らしていた。

「今日は、もう遅いからここで野宿しちゃう?二人ともいい?」

「おう!」「いいわ」

「なら、僕は色んな事しとくから、2人は木材をあつめてきてくれるかな?」

「「はーい」」

それから、しばらく丘の付近で小枝や枯葉などをあつめてカルロスのところへ持っていった。

カルロスが作ってくれた料理を食べながら、明日の話をした。

「いよいよ、明日だな。」

「そうだね。」

「でもよ、魔物はあまり出ないから注意して進めばいい話じゃないか?」

「何言ってるのよ、魔物があまり出ないわけないじゃない、まぁ、ほかのところに比べたらあんまり出てこないけど、結構いるのよ?」

「え。」

「あれ?僕の情報が違ったのかな。」

「まぁ、つい最近まではあまりいなかったけど、なにかおかしな問題が起きて、何人もの旅人が変なものを見たっていう報告が来てるわ。」

「え?もしかして異変生命体?」

「そうだとも言われているわ。
あ、異変生命体は、その魔境にいるモンスターから生まれる卵から何かしらの問題が起きて生まれてくる魔物のことを言うのよ?」

「おう、そんなことはわかっている。」

「でも、なぜ最近は突然変異とか異常気象がたくさん起こるのだろう。」

「それは、ハウラス魔王とマール女神が争っているからだと言われているわ。あ、魔王とか女神って言われているけど、元々は普通の人間だったのよ?」

「.....っ...」

「ん?どうしたの?レイト。」

「あ、あぁ、なんでもねぇよ。」

「そっか。レイトの体調もちょっとあれだから、今日はもう休もう。あ、僕が火の番してるから、交代になったら起こすね。」

「はーい」

「「「おやすみ」」」

そのあと、俺達は交代しながら朝を迎えた。

しかし.....。
< 16 / 19 >

この作品をシェア

pagetop