君(仮)
丘を降りると、人影の様なものがチラホラ見えた。

「今の、人影見えた?」

「あ、あぁ見えたが。」

「あれは、ルアップ夫人の一部、あまり近づかない方がいいよ。」

「なぜだ?」

「うーん、それは後々分かるから、今はとにかく近づかない方がいいよ。」

「分かった」

その、人影は凄く妙な動きをしながらカチッカチッと動いていた。

「あの、ちょっとそのルアップの一部?ちょっと気持ち悪くないかしら?」

「うん、めっちゃキモイ。」

ちょっと青い顔をした、ティアと
満面の笑みの、カルロス。

2人とも、やばいらしい。

「少し急ぐぞ。」

そう言って、歩く足を早くした。

歩いて、だいぶ経った。

「まだなのか?」

「うーん、あと2㌔くらいかしら。」

「え!まだそんなにあるの!?」

「まぁ、歩いてたらつくと思うわ!」

「「うっ.....」」

少し、空気がジメジメしてきた。

「少し、息苦しいわね。」

「う、うん。」

「もうそろそろで森の入口よ、気を引き締めて」

「うん。」

2人とも真剣な顔をしている。

そう思ってるうちに、ついた。

「着いたわ。これが最初の魔境、いい?絶対に気を抜いてはダメよ。」

「おう。」

「ロープ繋ぐね。」

カルロスが手早くロープをまきつけてくれた。

「よし!いこう!」
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