大嫌いな兄とその仲間達
てか、なんかムカつく。

このイライラは間違いなく綺羅だけどね。

『空?』

抱っこされたままの空の首に腕を絡めて、チュッて軽くキス。

『外して?』

可愛く言ってみた。

「こらーっ!萌琉ー!お兄ちゃんは許しませんよ!」

びっくりしてる空のポケットを漁り、さっさと鍵を見つけ自分で外す。

抱っこから下りて、自分のかばんを見つけ、騒ぎ立てるうるさい中をとっとと出ていく。

これ以上の長居は無用!

「萌琉!」

建物から出たところで後ろから腕を引っ張られる。

『何?』

それを冷めた目で見る私。

「キスなんかしてんじゃねぇよ!」

真面目な顔した綺羅がいる。

『何故?』

「何故って、当たり前だろ!」

イライラが増す。

『あんたもいくらでも誰とでもしてるじゃない?それに、何故今さら私にそんなこと言えるの?最低。』

「……。」

『今後一切、私に構わないで。私があんたや唯のせいで迷惑被ろうと無視してくれていいから。』

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