白昼夢

歩く。歩く。真っ直ぐに。
おや、渡り鳥。
私も共に、連れて行っておくれ。地上はまるで、地獄なのだ。本当だ。情けなど、有りやしない。例えば、今、私に話し掛ける人があれば、私の暗い気分は晴れるだろう。それなのに、道行く人は皆、携帯電話片手に、急ぎ足で私の横を通り過ぎるのだ。「もし、君。」と、声を掛ける人があれば、私はきっと、元気になるのだ。
 
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