飼い主はイジワル先生⁉︎
「じゃ、ゆっくり休めよ。おやすみ?」

「え?」

おやすみの言葉を聞いたとき、思わず涙が出て

しまった。私が流した涙に先生が一瞬驚いて、

先生の大きくて温かい手が私の頰に触れ涙を拭

いてくれた。

「すみません。おやすみって…言われたの…6

年ぶりで…」

私の言葉を聞いた先生が優しい目をして、私の

髪を撫でる。

「荒井、おやすみ。」

「先生、おやすみなさい。」

先生が子供をあやすみたいに言ってくれたから

、私もそれに応えるように、とびっきりの笑顔

で挨拶をした。6年前、父が生きてたときはこ

れが当たり前だったんだ。なんか、すっごく嬉

しい。
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