飼い主はイジワル先生⁉︎
「みい、本当に付き合ってるのか?」

少し怒ったような智くんの声に、怯えながら首

を縦に振ることしかできなかった。

先生と智くんの間には、不穏な空気が流れてい

る。

「先生。オレ、みいを奪います。先生から。」

「オレはみいを離す気はない。」

私は、そんな光景を黙って見ることしかできな

かった。そして、先生は私の手を引いて、教室

を出た。そこからは、あまり記憶がない。

ただ、気が付いたら家についていた。

夕食時、いつもと同じように向かい合って食事

をするけど、会話はない。

「先生?智くんに付き合ってること話して

大丈夫かな?」

気まずい空気の中、沈黙を破ったのは私で、

でも、大好きな人からの返事は返ってこない。
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