呪蟲
「すみません」
佐川はペコペコ頭を下げる。
そんな新人に滝沢は呆れ、話を進めた。
「で、発見者のじいさんの容態は?」
「え、ええ、それがですね」
佐川は言いづらそうに述べた。
「つい先程・・・・・・その−−亡くなったと。しかも死に方が異常でして−−」
「死んだ、だと」
全身に衝撃が走った。
滝沢はごくりと唾を飲み込み、続きを促した。
「確かじいさんは死体発見後、急に体調を崩したんだよな?」
「え、ええ。原因はわかりませんが、持病の再発を疑いましたが」
「で、死因は?」
先を促すと、佐川が震えるような声で答えた。
「それが、不明なんです。その、つまり−−ですね」
なかなか言葉が出ない。
それでも、佐川はなんとか先を続けた。
「む、む、虫に喰われて、死んだん、です。発見者の体に数え切れない程の発しんが出まして、それで、それで−−」
「それで?」
滝沢は次第に寒気を覚えた。
赤い変色した蝿−−。
何かの病気−−。
佐川は声を震わせながら、言った。
「その発しんは急激なスピードで増え、そこから大量のうじ虫が飛び出し・・・・・・喰らいつくしたんです。
全てを、体を、脳を−−」
佐川はペコペコ頭を下げる。
そんな新人に滝沢は呆れ、話を進めた。
「で、発見者のじいさんの容態は?」
「え、ええ、それがですね」
佐川は言いづらそうに述べた。
「つい先程・・・・・・その−−亡くなったと。しかも死に方が異常でして−−」
「死んだ、だと」
全身に衝撃が走った。
滝沢はごくりと唾を飲み込み、続きを促した。
「確かじいさんは死体発見後、急に体調を崩したんだよな?」
「え、ええ。原因はわかりませんが、持病の再発を疑いましたが」
「で、死因は?」
先を促すと、佐川が震えるような声で答えた。
「それが、不明なんです。その、つまり−−ですね」
なかなか言葉が出ない。
それでも、佐川はなんとか先を続けた。
「む、む、虫に喰われて、死んだん、です。発見者の体に数え切れない程の発しんが出まして、それで、それで−−」
「それで?」
滝沢は次第に寒気を覚えた。
赤い変色した蝿−−。
何かの病気−−。
佐川は声を震わせながら、言った。
「その発しんは急激なスピードで増え、そこから大量のうじ虫が飛び出し・・・・・・喰らいつくしたんです。
全てを、体を、脳を−−」