私が貴方を好きになればなるほど貴方は私を嫌いになる
 
ガシッーー。




『ふぇっ、、わっ、、!』



後ろに引っ張られる体。



走って走って、、



疲れきってた体は力なく後ろへと倒れる




はずの体は誰かによって支えられる。




そして鼻をかすめる匂い、、




それだけでわかってしまった私は変態かもしれない。




『、、はぁっ、、お前、、足速い』



後ろから聞こえるその声に
胸がドキンと跳ね上がる。



振り返れない。



見上げれない。



倒れかかり固まったままの体は
ルイ君によって戻され振り返らない私の前に
ルイ君がまわり込む。



『、、、山川』



いつもと違う優しく呼ばれるその声に
俯いたままの私は鼓動が早くなるのを必死に
落ち着かせようとしていた。







『、、ごめんな?』






その言葉は申し訳なさの混じったような
そんな声でどんな意味が含まれてるのか

ルイ君がどんな気持ちで謝ったのか

モヤモヤしたように私の胸に言葉が刺さる。




『、、、謝らないで』



やっとでた言葉はそれだった。



謝らないで欲しかった。


嬉しかった自分がより惨めになる。


恥ずかしくなる。


無かった事にもされたくない。


だけど謝ってほしくもない。


私は我儘だ。



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