瑠璃いろの風景
「違わねーよ!」

「璃海の目は青いから…」

囃し続ける声を遮るように、細い声があがる。

「ちがうもん!」

さっきよりもいくぶんか大きな声。

その声に、周りの音がすうっ と引いて行く。

「璃海の目が青いのは、お祖父様に…お祖父様にもらったんだもん!」

細いけれど、懸命に訴えるその声を、さらにかき消すように、一度引いた音がまた、戻ってくる



「じゃあオマエのおじーさまってやつも、泣き虫なんだな!」


「・・・・!」


唇が、何も言えずに半分開き

瞳が、張り裂けそうなほど見開かれた。


「・・・・・・・もん ちが・・・・もん」

次第次第に声が小さくなって行き・・・ うつむいたまま、小さく首を振りつづける。

周りはその様子を見て、さらに勢いづく。


その・・・とき


「何やってんだよ!」
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