千日紅の咲く庭で
Purple Crocus
「今日は、杉浦さんと2人で食事をすることが出来て良かったです。」

家の近くの河川敷を少しだけアルコールの入った東谷くんと並んで歩く。


10月になってもう1週間が経とうとしていた。

今日は上半期の営業成績を表彰する日で、東谷君は見事エリア内の営業成績トップで支店長から表彰されたのだ。


昼休み、東谷君はいつもと変わらぬ愛嬌のある笑顔を見せ、私とお祝いのディナーに行きたいとみんなの前で堂々と誘ってきたのだ。


周囲の驚きと、冷やかしと好奇の視線。
それに、東谷君が表彰された直後という勢いも重なって、断るなんて到底出来なかった。


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