千日紅の咲く庭で
あまりにそっけない反応の岳を、私はなんとなく不服に思って、少し頬を膨らませた。

「私にとっては重要なの。だって、2人が話しているところを目撃した次の日に知らない先輩から告白されて付き合うことになったんだから!!」


私の言葉に岳は、驚いたように目を見開いたかと思ったら、街灯に照らされた岳の顔はみるみるうちに真っ赤になった。

「ばっ!!!バカじゃねぇの?うん。だからバカ花梨なんだよ」

「なっ、なによ。そんな言い方しなくてもいいじゃない」

岳が捲し立てるように私に言葉をぶつけてくるものだから、私は思い切り頬を膨らました。


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