本気の恋
強くにぎられすぎて赤くなっている手首。

宏太先輩の怒りが伝わってくるようだった。

でも・・・

「ごめん。俺が悪かったんだよな。無神経なことして、本当にごめん。」

あたしの前には頭を深く下げている宏太先輩。

「ぇ・・その・・」
「でも、俺の事・・・嫌いにならいでほしい。本当に花恋のことが大好きなんだ。」

心配そうに顔をあげ、「無理か?」と聞く先輩。

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