本気の恋

「何で下向いてるんだよ?」


俺と目も合わせずに黙り込む花恋。


「なぁ?」
「だって・・・・」


だって?


「昨日・・・・だから、恥ずかしいの」


ポッと赤くなった花恋の頬。


まだ照れてんの?


そう思い、体の上にかけていたタオルケットを勢いよく取る。


その下には慌てている花恋。


「ちょっと!!返してよ!!恥ずかしいじゃん!!!!」


焦ってるし・・・・。


「いいじゃん、昨日あんなに見合ったんだから。」


また赤くなる花恋。


「もう、宏太先輩なんてイヤ。」



花恋はその一言を俺にぶつけてから
タオルケットを取り返し、そっぽを向いて、ベッドのわきで小さく体育座りをした。

< 149 / 208 >

この作品をシェア

pagetop