本気の恋
急いで携帯を耳に押し付けるあたし。
でも、そんな行動とは逆に、あたしは冷静だった。
「今日ね、友達とモールに買い物行ったんだ。」
口から出てきた言葉はそれだった。
少しの沈黙。
「・・・そっか。服・・・とか買えた?」
いつもとは・・・違う気がした。
今の沈黙は何?
宏太が信じられない自分がイヤになってきた。
「宏太は?今日、何・・・してたの?」
聞くのが怖い。
聞きたくなかったはずなのに・・・
「ぇ、俺?1日中・・・家にいた。暇で暇で花恋に会いに行こうかと思った」
なんてな、って言って冗談っぽく笑う宏太。
その答えを聴いた瞬間・・・
あたしは終話ボタンを力強く押した。