本気の恋
宏太の家を飛び出して、そのまま家に走って帰った。



今のあたしには、考えることが多すぎて頭がついていかない。


せっかく仲直りできて、これから仲良くやっていくつもりだったのはあたしだけだったのかな?


ずっと、一緒にいたいって思ってたのは・・・



そんなことを思っている時、携帯の着信音が部屋に響いた。


その着信音は宏太からの合図。


正直、気が重かったけど、あたしはゆっくり携帯を開いた。


ディスプレイには【受信メール 1件】の文字。



これってさ、別れ話?

開かないほうが、いいの?

開いたら、どうなる?

泣き崩れてるのかな?

それとも、笑っているのかな?

さっきの話、嘘だよってメール?

からかっただけだよって話?

驚かせてゴメンっていうの?


あたしの頭の中はいい事と悪い事の両方でごちゃごちゃ。

でも、あんな真剣に話してた宏太初めて見た。

あれはきっと・・・いや、絶対嘘なんかじゃない。


心の中で決心して、携帯のボタンを押す。


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