成人済み女のオタク的な日常


ミクロさんが作った【友達】は何度かうちに遊びに来ている。

傍から見たらちゃんとミクロさんは仲良くしていると思うんだけど…。

なのに何故母は友達と仲良くしろっていうんだろう?

もしかして母にはミクロさんは通用しないのだろうか…

純粋に疑問に思った私は母にそのまま聞いてみた。

私「ねーねーなんで友達と仲良くしろって言うの?何回かうちに遊びに来てるよね?」

母は深いため息をついたあとゆっくりと話し出した。

母「あんたは小さい頃からなにか現実を見ていないというか、優しい嘘をつく子だから、あんたはあんたでいいのよ。無理する必要もない。あんたはあんたなんだからね。ママの子だからあんた可愛いし妬まれていじめられてんじゃないかって一時期気になったこともあったのよ?なんでも話なさいね!あと人に興味を持てたらいいわね」

この親バカめと心の中で突っ込みをいれた後、親には全部見透かされているんだなぁと少し怖くなった。


その日から家での私はただの私になり、その後家に【友達】を呼ぶこともなくなった。

小学6年生の新学期初日は、
子供ながらに難しいことを独りでグルグルと考えて終えたことを今でも鮮明に覚えている。
< 12 / 16 >

この作品をシェア

pagetop