成人済み女のオタク的な日常
▼家族
小学6年生の春
私が通っていた小学校はクラスが2クラスで1クラス35人しかいない田舎の学校に通っていた。
晴れて6年生。
義務教育の内の3分の2があと1年でやっと終わる。
新学期初日私は1人で登校していた。
生温い風を感じつつリュックを背負い
信号が青になるのをまだかまだかと信号とにらめっこしていると
後ろから
「おおぉおおーい!おっはよー!!」
と聞こえた。
反射的に振り向くとそこには
近所に住んでる同級生の男の子が立っていた。
その"男の子"を仮に翔太くんにする。
少し微笑みながら"ミクロ"が答える
と同時に私と396も動き出す。
ミ「おはよ。今日は早いんだね。」
私(なんで今日に限って鉢合わせに…。)
3(翔太くんから私が見えない様にしてやろ!)
こんな風に三人の私は同時進行で色々な感情や妄想言葉を生み出すのだ。
翔「今日も相変わらずちびだな!クラス替えドキドキしちゃっていつもより早く家出てきたんだ!1人なら一緒に学校まで行こうぜ!!」
そう言った翔太くんの無邪気な笑顔が
眩しく見えて、住む世界が違う人間だと思いながら私は流れに身を任せ、
一緒に登校した。