花よ、気高く咲き誇れ
「なるほどね。でも、未だに仲良いのはどうして?」
ニヤニヤしながら隆弘を肘で突く。
自分が好きな人が、こうして友人に好かれているのは何故かすごく嬉しい。
あんなに傷ついていたくせに、こうして笑ってしまうくらいに。
そんな私の腕を振り払い、バツが悪そうにしながらも隆弘は言った。
「葵は良いやつだ。性格も良いし、ひけらかしたりしないしな、とにかく、合うからつるんでるんだ!」
隆弘から水谷君のことを聞いて、収穫があったことと言えば、高2の夏に何かあって、変わったということくらい。
あと、前からモテていたという予想通りのことくらいか。
それでも話を聞いたことにより、私が水谷君をゲットするためには、その変化の理由がキーになってくると野生の勘が言っている。