背中合わせ、そこから一歩。



偽りの"好き"で覆われた恋が終わるのなんて

最初から分かりきっていたことだったんだ。





それなのに最後に少しだけ流れた涙は、

"私の心にぽっかり穴をあけた。"とまでは行かないけれど、

私の心に、しばらく洗剤に浸しておかないと取れないくらいの染みを作ったみたいに感じた。




私が今こんな気持ちでいること、
あのメッセージじゃ、
きっと先輩には伝わっていないことだろう。


先輩が今、どんな気持ちなのかなんてことも、
あのメッセージじゃ、私にはわからない。



それが、メッセージで始まってメッセージで終わった、すれ違いの恋。









二歩

-fin-
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