背中合わせ、そこから一歩。




不倫という嫌な響きの関係だけど、
なんだかんだ幸せな日々が半年くらい続いていた時

お昼の休憩にと立ち寄ったカフェで右前の席に座った2人の女性。


そのうちの1人を見て、衝撃が走った。

以前、不倫をするにあたって彼に家族のことを教えてもらったときに見た写真。
その写真の中で微笑む、可憐で印象的だった彼の奥さんが、まさに今私の目の前に居たから。



変に身構えたり動揺したりして彼女の印象に残らないようにと、
変わらずそこでコーヒーを飲んでいたけれど
意識はもちろん2人の会話に向くわけで、

彼の愚痴や家庭でのことを彼女とそのお友達の方が話しているのを盗み聞きする形になってしまった。





< 28 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop