魔法をかけて、僕のシークレット・リリー
*
「百合、そーいやパートナー決めたの?」
パーティーまで一週間を切った日のことだった。
色々なことで頭がいっぱいだった私は、楓のその問いかけでようやく青ざめる。
「き、決めてない……」
「ええ!? どうすんの、もう全然日にちないよ!?」
というのも、パーティーに参加する際、パートナーはかなり重要なものなのだ。
男女のペアで組まれることがほとんどで、パーティーの最中は常に連れ立って行動することになる。パートナーを作らず参加しようものなら、ペアだらけの中で一人浮いてしまうのは確実だ。
基本的に恋人や好きな人相手にパートナーを申し込むのだけれど、そうでなくとも構わない。信頼のおける友人にお願いする人もいる。
そうしないと、パーティーを恋人もしくは婚約者探しの場だと勘違いした節操のない人に絡まれてしまうのだ。
「そういう楓だって……もう決めたの?」
この学校には楓の婚約者どころか、男友達だっていないはずだ。それをいいことに楓に言い寄る男子は沢山いそうだけれど、私がしっかり見極めなければ。
「うん。実は、椿様が引き受けて下さって」
「そう、なんだ……」
「百合、そーいやパートナー決めたの?」
パーティーまで一週間を切った日のことだった。
色々なことで頭がいっぱいだった私は、楓のその問いかけでようやく青ざめる。
「き、決めてない……」
「ええ!? どうすんの、もう全然日にちないよ!?」
というのも、パーティーに参加する際、パートナーはかなり重要なものなのだ。
男女のペアで組まれることがほとんどで、パーティーの最中は常に連れ立って行動することになる。パートナーを作らず参加しようものなら、ペアだらけの中で一人浮いてしまうのは確実だ。
基本的に恋人や好きな人相手にパートナーを申し込むのだけれど、そうでなくとも構わない。信頼のおける友人にお願いする人もいる。
そうしないと、パーティーを恋人もしくは婚約者探しの場だと勘違いした節操のない人に絡まれてしまうのだ。
「そういう楓だって……もう決めたの?」
この学校には楓の婚約者どころか、男友達だっていないはずだ。それをいいことに楓に言い寄る男子は沢山いそうだけれど、私がしっかり見極めなければ。
「うん。実は、椿様が引き受けて下さって」
「そう、なんだ……」