お姫様とお嬢様
今日はまさかシャンプーしてもらえるなんて思ってなかったからそれだけで満足だ…。



「はい、お疲れ様でした~。」

「あ、気持ち良かった…です…。」

「マジで!?超嬉しい!!」

「お名前…教えてください。」

「水木です。」



ミズキ…。



それは名字だよね?



「あっ!!名刺作ってもらったんだ!!はい、受取人第一号。」



渡された名刺…。



『水木 ナツ』



ナツ…。



ナツ君…。



「夏産まれ?」

「それ初対面の人に絶対言われる!!」

「ごめん!!」

「夏産まれだからナツ。姉ちゃんは冬産まれだから冬香だし!!」

「単純だね!!」

「はい、笑わな~い。じゃああっちに移動していただけますか?」



名前も歳も聞いちゃった…。



あたしにとっては大進歩!!



「何~!?楽しそうだったけど何話してたの?」

「名前について!!夏産まれだからナツって単純だな~って!!」

「失礼だね~…。俺の娘は秋産まれだからアキナだよ…。」

「あははははっ!!」



今日って最高についてるかも!!



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