お姫様とお嬢様

不謹慎だけどカワイイ…。



「愛芽チャンのせいじゃない。」

「だって大河と樋山の接点なんてわかんないもん…。何でケンカしたの？」

「何でだったかな？忘れちゃった。」

「バカ樋山…。」



君にだけでイイから知ってもらいたい…。



本当の俺。



教室に向かう廊下の真ん中で立ち止まった。



「樋山？」

「本当の名前は樋山じゃない。」

「何言ってんの…。」

「俺の名前は七瀬舜太。昨日は無理矢理キスしてごめん。俺今日は帰る。」

「キス…。七瀬…。」

「昨日言った事は本当の事だから。じゃあね。」



走って教室に入った。



授業中だけど何も言わずに壊れたパソコンと鞄を持って学校を出た。



言った…。



ヤバイ…。



自らバラした…。



「星野…。メガネが割れた…。」

「みたいですね。買いに行きましょうか。」

「もうダテにする…。」

「かしこまりました。」



本当にバカだな俺…。