マザー症候群
4話 躓きの結婚式
波斗と道瑠の新生活が、阪急茨木駅近くの新居で始まった。
道瑠、鼻歌交じりで超超ご機嫌で夕飯の支度を行っている。
波斗は梅田にある旅行代理店への就職が決まり、仕事も漸く慣れたところ。
波斗が仕事を終え帰宅。
否や、道瑠が台所から玄関に走って来て、またいつものラブシーン。熱々。
適当に楽しんで。
終わると、波斗が私服に着替え、食卓テーブルの席に着いた。
「今日は、波斗の好きなめばるの煮付けやよ。あと蛸ときゅうりの酢の物に味噌汁。お味はどう?」
「とってもおいしいよ」
「ほんま。めっちゃ、嬉しい」
道瑠が料理の腕をまた上げたので、波斗はご満悦のご様子。
「波斗、頼みがあるねん」
と、道瑠が。
「頼みって」
ご飯茶碗を止めて波斗が道瑠に質問をした。