マザー症候群

 「父が会いたいねんて」
 道瑠が波斗に懇願するように言った。
 「お父さんが」
 「一緒に暮らす男の品定めをしたいのんとちゃう」
 「怖いなあ。だけど、会わない訳には行かないだろうな」
 波斗が困り顔。
 「ほんま。会ってくれる」
 道瑠が波斗に両手を合わせた。
 道瑠はさっそく実家に電話を。
 その結果、次の休日。
 二人は、阪急豊中駅から徒歩10分位の所にある道瑠の実家に行く事になった。

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