マザー症候群

 波斗はスーツケースをうつろに見ながらがっくりと。
 「怒っているのかな」
 「多分」
 道瑠も波斗の意見と同じ。
 「これからどうする?」
 波斗が思案顔で。
 「つづきする?」
 「いいところで中断したっけ。なら、そうする」
 二人は重たいスーツケースをがたがた押しながらバス乗り場へ向かった。

 
 
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